メッセージ

~研究者の研究者による研究者のための研究所をめざして~ 代表理事・所長 中川 晋一

活動報告写真

【情報通信医学研究所の設立趣旨】

一般社団法人情報通信医学研究所は、独立独歩して研究する研究者が、自由闊達に歯に衣着せぬ議論を行い、互いの研究を切磋琢磨してゆくことのできる場を作り育てることを目的に設立されました。極小粗末な設備
であってもインターネットなどの情報通信基盤による広大な仮想空間と何の制約も命令もなく「自ら歩き研
究せよ」を基本としてそれぞれの研究者に対して「所属、到達性と管理、議論の場」という研究に必要な必
要最小限のリソースを提供し研究者を支えるものです。

【研究所の構成】

1.研究所のハードウェア
 法人格として、研究所を構成するオフラインミーティングがギリギリできる地面、ドメイン名、情報共有
 空間としてのFace Bookグループ、インターネット上のサーバ、郵便受け、電話、FAX、インターネット
 接続線などがハードウェアです。

2.研究所のミドルウェア
 それぞれの研究者は医学、工学、人文科学などの分野で博士号を取得しており、医師たちには専門医資格
 を幾つも持つ名医、実際の臨床の場で引っ張りだこの心カテの専門家、取得が困難な指定医師資格を持つ
 精神保健指定医もいます。また、組織に縛られず自由な研究時間を得たいと願う研究者たちもいます。
 一見変わっているかに見えますが、各研究者は生活費を稼ぐだけならアルバイトしようがなんだろうが、
 最大限に自分の研究の自由を優先しています。これらがFacebook、メイル、オフラインなどの場で様々
 な化学反応を起こす、これが研究所のミドルウェアです。

3.研究所のカーネル
 このような研究者たちの化学反応をいつも見守り、誰の発言も鋭く値踏みし、「いいね!」を言う場合と、鼻にも引っ掛けずそっぽを向くことで
 研究所を導く大変厳しく優しい通称ニャンコ(2856)がいます。この研究所のコアソフトウェアつまりカーネルです。
「食うなら勝手に食え、やりたい事を思いっきりやれ、研究者としての限界を感じたら自ら去れ」が研究所の方針です。

【研究所の活動
1 .研究の受託
 この研究所には、情報工学での学位取得者、糖尿病専門医、透析専門医、内科専門医、循環器内科専門医、精神保健指定医、人文科学者など、多種 多様な研究の専門家がいます。そのため企業や研究機関から事業計画のレビューや商品開発のコンサルテーション、医学専門家によるWebコンテン ツのタグ付けなど様々な業務依頼を受けています。また、医療機関への異常心電図に関する情報提供も行っています。

2. 主な研究内容(研究所内で議論され・している分野)

 医学と情報処理
  -医学用Webコンテンツ推薦のための教師データ作成
  -医学用専門用語辞書の作成
  -医療分野データベース間でのレコード融合作業
  -Personal Health Care Managementのための情報流通手法
  -超微量検体によるPHRの実用化

 産業医学
  -産業医学領域における議論
  -情報通信分野での労働衛生管理手法
  -企業定期健康診断におけるEHR実現
  -定期健康診断精度の検討

 内科学、循環器内科学
  -ケースカンファレンス
  -糖尿病血糖値の管理と治療方針
  -PHRによるデータ収集と状態改善のための介入手法
  -心電図ケースカンファレンス

 医療情報機器開発
  -病院内看護用情報端末の必要条件
  -GS1バーコード可読院内データ登録端末の開発
  -電子カルテシステムの相互接続性の実際に関する調査
  -新規医療情報技術導入のための介入手法に関する検討

                                                         2015年10月1日